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転職の軸とは?軸の決め方や重要性を解説

転職 軸

転職において一番最初に確立すべきもの、それが転職の「軸」です。 軸が明確でないと転職における方向性がブレてしまい、 会社選びの際にどこに注目して選ぶべきか迷ってしまう、面接時に深く踏み込んだ質問をされるとうまく答えられないなど、 転職を成功させられない方に多くありがちなミスを犯してしう可能性が非常に高くなります。

 ミスを何度も繰り返してしまっては、自信も失ってしまいがちですし、早く転職して現在の状況を抜け出したいというような方にとっては 芳しくないことは明白です。転職の軸を明確にすることで作業効率化を図ることもできます。

短期間でいくつかの内定を獲得することができれば、入社する会社をどこにするか熟考する時間も確保できますし、なんか違うな、と思えば他の会社を再度受けてみることも可能になり転職をより効率的に進めることができるというメリットもあります。

ここでは転職の軸とは何か、大切な理由やそれにおける効果、どのように転職の軸を決めればいいかについて ご説明させていただきます。

目次

転職の軸とは

軸とは、「転職において最も重要視すべきこと」です。なぜ転職したいのか、 転職して現在よりも何を改善したいのかが重要になります。給料が低く生活が苦しい、今の会社では自分のスキルを活かせない、もっと休みが欲しいなど「なぜ」は様々です。

では転職することで何を「改善したい」のか。 給料アップを図りたい、自分のスキルを伸ばして より高度な資格を取得する環境を整えたい、休日を増やして趣味に費やす時間を確保したいなどが改善したい部分になります。

「なぜ」と「改善したいこと」この2項目から成り立つ「目的」こそが、いわゆる転職の「軸」になります。これは転職理由では?と感じた方もいると思います。 当然です。転職理由とは転職の軸ありきで作られるべきものだからです。 その理由については次項で詳しくご説明いたします。

軸が大切な理由

①強い意思表示

転職の軸を明確にすることで、転職理由や志望動機に具体性を持たせることができます。ですから転職の軸と転職理由は類似していて然るべきであり、これこそが転職の軸が重要視される理由の一つです。

軸を基に転職理由を作り、その転職理由に基づいて会社を探し志望動機を考える、この流れにより軸から志望動機までの発言や文章に一貫性が生まれます。 

軸や転職理由には「ワークライフバランス」の内容が書かれているのに、志望動機は「新しいプロジェクトに参加してスキルアップを図りたい」 などのちぐはぐな内容が書かれている資料を面接官が見れば、「この人はうちの会社で何がしたいのだろう?」と不思議に思うかもしれません。 

そうなってしまっては書類選考で落とされてしまう可能性も高くなります。一貫性のある発言や文章というのは、聞き手、読み手にその物事に対する強い意志を感じさせます。私はここで活躍したいんだというような強い意志を企業側へ与えることができます。

②転職活動の効率化

最初にもお話しした通り、軸が明確でないと転職における方向性が決まりにくいという理由が挙げられます。 例えば、会社選びの際にどの部分に注目して選べばいいかわからないという方も多くいると思います。

 会社選びは転職において重要なコンテンツではありますが、転職を急いでいるという方にとってその部分に多大な時間を割いてしまうのは効率的とは言えません。少しでも会社選びに割く時間を削減し、資料作成や面接練習に専念したいという方も少なくはないのではないでしょうか。 転職活動をより効率的に進めるには転職の軸の確立は不可欠です。

効率化に関する例

Aさんの転職の軸が「ワークライフバランス」だと仮定します。 現在勤めている会社は休みが少なく、趣味であるサーフィンになかなかいけません。もっとたくさん練習して、いろいろな技をできるようになりたい、 そのために休日がもっと欲しい考え、転職活動を始めました。

求人の中からb社、c社、d社の3社に魅力を感じました。 b社とc社は基本給が20万円を超えていますが、年間休日数が100日程度しかありません。 d社においては基本給が18万円ですが年間休日数が130日あります。 

b社かc社を選んだ場合、給料は高くお金はたまりますが、休みが少なく仕事に追われる日々が続くかもしれません。 もしかしたら現在の会社よりは休日が多いけれど、休日は疲れ果てて寝て過ごしてしまい、趣味に割く時間を確保できないという可能性もあります。

しかしd社であれば、給料は少ないですが、毎週決まった休みがあり、夏季休暇や年末年始などの長期休暇を確実に確保できるかもしれません。休日が多くしっかりとした休養を取ることができれば、残った時間を趣味であるサーフィンに費やしてたくさん練習することができます。 

さらにはやってみたかった副業を始めてみたりと新しいことにチャレンジすることも可能になります。 d社を選べば、現在よりも公私のバランスが図れ、充実した日々を送ることができます。

軸が「ワークライフバランス」であれば、おのずとd社を選ぶはずです。 このように軸を確立することで会社選びに割く時間を削減でき、転職活動もスムーズに進めることができます。

軸の決め方

では、どのようにして軸を決めればよいのかをご説明いたします。軸を決めるうえで大切なことは自己分析です。 まずは自分についてよく理解し、どのような価値観に重きを置いているのかを知ることが大切です。『転職の自己分析をしよう!』でも、転職時の自己分析について解説しておりますので、こちらも是非ご参照ください。

自己分析で自分は何を得意として、 どのようなことを目指しているのか理解を深めることで、スムーズに軸を決めることができます。 自己分析をする際、過去にとらわれてはいけません。今まではこうしてきたからこれが得意だと思う、その考え方自体は間違っていません。

ですが、より重要なのはこれからどうしていきたいのか、という部分です。自己分析をあまり行ったことがない人は、次の2ステップでチャレンジしてみましょう。

①なぜ転職したいのか

「なぜ」についてはいくつか候補を出します。難しく考える必要はなく、思ったことを箇条書きなどで書き出してみましょう。

  • 給料が安く生活が苦しい
  • 休みが少なく自分時間が確保できない
  • 人間関係が辛い
  • スキルや知識を活かせない
  • 親孝行がしたい

候補の中から、自分の中で最も重要視すべきものを選んでみましょう。

②転職で何を改善したいのか

次に、転職することで現在より何を改善したかを考えます。「なぜ」で選んだものの中から、それに対する改善したいことを挙げてみましょう。

  • お金を貯めたい
  • 趣味に費やす時間を多く確保したい
  • ストレスフリーで働ける環境で仕事をしたい
  • スキルアップできる環境で働きたい
  • 実家から通える範囲で働きたい

「改善したい」ことに関しても、必ずしも1つでなくてはならないということはありません。とにかく候補を書き出してみましょう。

この2項目を決めることで、おのずと転職の軸は見えてくると思います。 「給料が少ないから現在よりも給料のいい会社に転職しお金を貯めたい」、「現在の会社よりも休みが多い会社に転職して趣味に費やす時間を確保したい」など、 転職の軸を決めることができます。 

①・②の流れからいくつか軸の候補を作り、それぞれに合った会社選びや転職活動をするといった方法もできます。 また、自己分析で自分への理解を深めることで、自分に合った会社選びができます。

この会社なら自分のスキルを活かせる、 あの会社のこの部分に貢献できるというような部分が一つでもあれば、自信をもって転職活動に臨むことができる のではないでしょうか。

まとめ

ここまで転職の軸とは何なのか、その理由、どのように決めればいいかなどをご説明させていただきました。 転職の軸を確立することで、言葉に一貫性を持たせて説得力を得られる、スムーズな会社選びができるなどの メリットがあります。

面接時に志望動機や転職理由について深く踏み込んだ質問をされても、軸が明確であればそこから答えを導き出すことができ、臨機応変に対応することも可能です。また、軸を決める過程の自己分析で自分への理解を深めることができれば、自分の得意分野や武器を知ることができます。 

このように軸を確立することができれば転職の準備が整い、自信を得ることにもつながります。 転職の軸の重要性、それによってどのようなメリットを得られるかをご理解いただけたと思います。

転職において自信がある方の発言、行動には企業側も惹かれるものを感じるはずです。 軸を確立できている人、そうでない人では、書類選考の通過率や内定獲得率には明確な差が開きます。

 会社選びで迷っている、志望理由や転職理由などの資料作りがうまくいかない、資料選考を突破してもなかなか内定まで 辿り着けないなど、 転職がうまくいっていない方、これから転職を考えている方は是非一度「転職の軸」について 考えてみることをおすすめします。

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著者

転職エージェント会社の代表。金融機関で約10年勤務(日本、ヨーロッパ、アジア)の後に起業。得意なターゲット層は20代〜40代の証券、銀行、M&A仲介、マーケターが得意分野。日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)。宅建士。

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