転職をする際に必要となる履歴書は、応募先の担当者が選考するための大切な資料になります。履歴書を見れば、その人のなりやキャリアが大体わかるという人事担当者もいるほどです。この記事では、よくある質問に回答していきます。参考にして頂き、転職活動に役立ててください。
学歴をどこから書くのか
履歴書の学歴は、義務教育が終了した学歴から書くのが一般的です。義務教育の期間は、教育基本法の第4条によって、小学校から中学卒業までの9年間が定められています。したがって中学卒業後からの学歴を記載するのが一般的になります。しかし、はっきりした決まり事はありません。
ただし、学歴部分は相手が分かりやすくまとめることが必要です。履歴書によっては学歴欄が少ない場合があるため、相手が理解してもらいやすいように記載をしていきましょう。
義務教育終了後の記載理由
はっきりした定めがないのが転職の学歴です。しかし義務教育終了後の学歴から書くのが一般的です。ここからは、その理由について説明していきます。
義務教育以降の学歴を知りたいため
人事担当者が学歴で注目するのは、義務教育を終えた以降の学歴です。したがって高校・専門学校・大学・大学院などの学歴から記載しても問題がないとされています。人事担当者が見たい部分は、中学卒業後「どのような教育を受けてきたのか」「自社に役立つ教育を受けてきているのか」などです。ゆえに義務教育以降からの学歴を記入するのが一般的になった理由の1つです。
職歴の記載が足りなくなるため
転職回数が多い場合には、学歴の欄を多く使用してしまい「職歴が書けない」といった記載欄が足りなくなる問題が起こります。そのため、転職の際には、学歴よりも職歴を優先しましょう。理由は「過去どのような経験の仕事をしていたのか」「前職の経験を自社に活かせるのか」採用担当者が確認したいためです。そのため、転職者の履歴書の場合には、中学卒業後から記載するのが認められる傾向になっています。
【履歴書】知っておきたい学歴欄の記入ポイント
どこまでの学歴を記載するのか知って頂いたところです。履歴書の学歴欄を記入する際に意識したいポイントは下記の5つです。
- 年号を統一する
- 学部学科の記載
- 在学中・中退・見込・卒業など状況を記載する
- 誤字脱字に気をつける
- 【同上】を使用しない
それぞれのポイントについて解説をしていきますので、履歴書の書き方について知りたい人はチェックしていきましょう。
年号を統一する
年号を統一するとは、西暦と和暦のどちらかで統一するということです。例えば、西暦であれば2005年〇月。和暦であれば平成〇年〇月です。そしてよく聞く疑問として、西暦と和暦のどちらを使用していいのかという疑問があります。答えは、どちらでも構いません。しかし、どちらかの年号に統一をすることが決まりです。また企業によっては『西暦で記載のこと』など指定がされている場合があります。その際には、西暦に従って書きましょう。また和暦で記載する際は、平成〇〇年をH.〇〇などと略さないようにしましょう。
学部学科の記載
例えば〇〇大学入学と記載が終わってしまっている。このような場合には「その大学で何を学んだのか」履歴書を見た担当者が知りたがっている情報がわかりません。さらに応募意欲が感じられないといった印象を与えかねません。なるべく学部学科を書いてどのような知識を持っているのかを伝えていきましょう。
在学中・中退・見込・卒業など状況を記載する
高校卒業後に就職をし、更に自分の知識やスキルアップのため、大学や専門学校などに進学する方もいることでしょう。その場合の最終学歴は、在学中・見込み・中退・卒業などいずれかの状況に該当します。履歴書を見る方へ正確な現在の状況を伝えるため、状況の記載漏れに注意しましょう。また最終学歴に関わらず、これまでの学歴を記載する際もです。卒業したのか。入学したのか。担当者の方がわかりません。記載漏れに注意しましょう。
誤字脱字に気をつける
自身が歩まれた学歴に誤字脱字があった場合には、それだけであなたへの信頼を失う可能性があります。例えば、学歴を記載する際に大学名の漢字が違っていた場合には「熱心に取り組んでいなかったのか」「自身の学校名も分からず、最低限のビジネスマナーは守れる方なのか」など疑いが生じてしまいます。また入社後に仕事を任せられるかと問われた時には、信頼ができなくなり、履歴書の記載面で信頼されなければ、採用されることはないでしょう。学歴に限らず、履歴書の記入では、誤字脱字だけでも信頼を失うことを知っておきましょう。
【同上】を使用しない
学歴を記載する場合には、同じ文を繰り返し記入する場合があります。この場合には『同上』という言葉を使いがちですが、同上は使用してはいけません。間違っても「同上 卒業」などと書かないようにしましょう。同上という言葉を見ただけで手間を省いたと捉えられ、入社する意思が感じられないと判断されてしまいます。手間かもしれませんが、一文字一文字を省略することなく、書き上げた履歴書は、受け取った側に誠意が伝わるものです。省略することなく丁寧に書きましょう。
転職の学歴の書き方
皆が同じ学歴を辿っているわけではありません。したがって、こんな場合はどういった書き方をすればいいのだろうと悩まれる方も多いでしょう。
小学校から記載したい場合
学歴は、どこから書くという決まりはありません。例えば、幼いとき海外に在住していたことを知ってもらいたいため、小学校から記載したいという場合です。アピールポイントになる際には、活用しょう。有名な幼稚園や小学校なら学校名だけでなく、活動内容も記載した方が転職で有利になることがあります。例えば、ピアノ演奏なら○○楽譜を引けた、彫刻で国の展示会に入選した。
高校や大学を中退した場合
高校や大学を中退した場合は、学校名のあとに「中途退学」と記載しましょう。なかには中途採用と書くと選考に不利になるため、卒業と偽ったりそもそも在学していなかったことにしたりと改ざんしてしまいがちです。「家庭の事情により退学」など中途理由を記載し、止む得ない状況を記載しましょう。またその際には「いじめにあったため」などネガティブなことを書くのは避けましょう。
留学していた場合
留学した経験を記載するのは、一般的に1年以上の留学経験からの記載になります。留学の名称には正規留学、交換留学、語学留学と3つの留学名があります。1年以上の留学経験があれば、留学期間や国、いずれかの留学名を記載しましょう。
海外の著名な大学なら、学部名学科名だけでなく、指導教授名、論文名、資格取得なども記載した方がいいでしょう。
就職してから大学に入学した場合
高校卒業後に就職をし、大学に進学した場合には「大学に進学した内容を学歴と職歴のどちらに書けばいいのか」悩まれる方がいます。一度就職してから職歴に書きがちですが、学歴欄に書きましょう。また人事担当者の方も年月を見れば、記載する順番が違っていても一度就職して大学に通ったことは、見てわかります。
【学校名は正式名称です】
学部名は正式名称とし、学部・学科・専攻がある場合は併せて記入してください。また、ハイスクールは略称なので「ハイスクール」と正しく書きましょう。公立か私立かを区別するために「○○県立○○高等学校」または「私立○○高等学校」と表記します。学校や学科の名前が長くて 1 行に収まらない場合は、詰め込まずに 2行に分けて書きます。重要なのは、学校名を正しく入力することです。
【虚偽の学歴を書かないでください】
もちろん、虚偽の学歴を書くことは、不正な学歴と見なされる可能性があるため厳禁です。たとえば、中退した大学を卒業したと述べるのは、学歴の立派な偽造です。また、記入ミスなどで意図せず事実と異なる内容を書くこともNGです。採用後に履歴書記載の学歴が事実と異なることが判明した場合、最悪の場合、解雇のリスクがあります。学歴を偽らないようにするだけでなく、申請書を提出する前に間違いがないことを確認することが重要です。
学歴はどこから書くのがアピールになるか考えよう
転職を積み重ねていくと職歴を記載する欄が必要になり、小学校の卒業から記載していた学歴が窮屈になってきます。しかし正確な決め事はありません。したがって書くことによって、採用担当者の方にアピールできるポイントになるのか。当記事参考に学歴を記載してみてください。『転職時に作成する履歴書の学歴はどこから記入するべきかを徹底解説』でも履歴書に記載する学歴について解説しておりますので、こちらも併せてチェックしてみてください。
大学卒業なら卒業論文名を書いた方が有利の場合もあります。中学、高校で競技会で入賞したのなら記載した方がアピールになるでしょう。
