・転職活動の流れはどの様なものか?
・転職活動は何から始めれば良いか。
転職の手順を把握していないと、先行きが見えず不安になりがちです。
そのため、転職は計画的に行うことが重要です。本記事では、
転職の手順や転職の際にやるべきことについて解説します。「今の仕事がつらい!」と、転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
転職の手順

転職は、事前準備→応募・面接→退職の3ステップで進んでいきます。
たまに、退職してから転職活動を始める方がいますがそれはお勧めしません。(企業によっては計画性がないのではないかと勘繰ることもあるため)
それでは、転職活動のそれぞれの流れを見ていきましょう。
1.事前準備
良い会社に転職できるか、短期間で転職先が決まるかは、どれだけ入念に事前準備をしたかに左右されます。事前準備として、以下の4点を行いましょう。
・ベースを決める
・自己分析をする
・計画を立てる
・情報収集
ベースを決める
「なんとなく、今よりいい会社に行きたい」これだけで転職を進めてしまうのはおすすめできません。自分が仕事に何を求めているか、今の会社のどこが不満なのかを認識できていないと、せっかく転職してもまた「なんか違う…」と、転職を繰り返すことになりかねません。「今より年収が良い」「残業が少ない」「スキルを活かしたい」など、まず初めに転職先を決める際の譲れない条件や、重視したい点を設定しておきましょう。
『転職の軸とは?軸の決め方や重要性を解説』では、転職活動に重要な”軸”の決め方について解説していますので、こちらも併せてチェックしてみてください。
自己分析をする
自分の持っているスキルより、明らかに高いスキルを持っている人材を募集している会社に応募したところで、採用されません。また、自分より会社が求める人材の方が低すぎても、すぐやめてしまうのではないか、と思われてしまい、採用されにくくなります。そのため、客観的に見て自分はどれほどの市場価値があるのか、転職を始める前に分析し、自分に合った会社を選ぶようにしましょう。
計画を立てる
無計画で転職活動を進めると、だらだらと長引いてしまいがちです。なので、あらかじめ転職計画を立てておくのがおすすめです。具体的には、いつまでに内定をもらえるようにするか、退社、入社時期の目安などを決めておくと良いでしょう。計画を立てる際は、今勤めている会社の退社に関する規則を必ず確認しましょう。
情報収集
ベースと計画が決まったら、求人情報をチェックしましょう。求人情報の収集には、以下の方法があります。
- 転職サイト
- 転職エージェント
- ハローワーク
- ヘッドハンティング会社
転職に関して知識がなかったり、不安があるという人は、アドバイザーが相談に乗ってくれる転職エージェントが良いでしょう。専門性のあるスキルを持っていたり、今の会社で高い地位についているという方には、ヘッドハンティング会社の利用もおすすめです。
2.応募、面接
条件に合った会社が見つかったら、応募に移ります。採用までの流れは、以下の通りです。
- 履歴書、職務経歴書の作成
- 応募
- 選考
- 面接
履歴書・職務経歴書の作成
履歴書は、住所氏名、学歴や職歴、志望動機など、基本的なプロフィールを記載する書類になります。それに対して職務経歴書は、過去の実績やスキル、仕事内容などを記載します。これらの書類の内容も採用に影響するので、手を抜かないようにしましょう。求人情報などで、会社がどのような人材を求めているかを分析し、それに沿った内容を記載できるとより良いでしょう。ただし、嘘を書いてはいけません。
応募
準備が整ったら、気になった会社に応募します。1社1社内定を待っていると時間がかかってしまうので、何社か同時に応募すると良いでしょう。手当たり次第に応募するのはおすすめできませんが、迷ったら応募する、くらいの軽い気持ちで応募してしまって構いません。
選考
応募したら、面接に入る前に書類選考があります。一般に、書類選考にかかる期間は1〜2週間です。また、転職での書類選考通過率は30%だといわれています。もし落ちてしまっても気を落とさずに、次の会社に向けて準備を進めましょう。あまりに書類選考で落とされてしまうようであれば、書類の内容や、自分に合った条件の会社に応募できているかなどの見直しが必要です。
面接
面接では、回答内容以外にも、マナーや身だしなみ、言葉遣いやコミュニケーション能力などが見られています。しっかりと対策して挑むようにしましょう。志望動機や転職理由など、よく聞かれる質問に対する回答は事前に用意しておくと安心です。
また、転職理由に関しては、実際はネガティブな理由であっても、面接ではポジティブに答えるようにしましょう。転職理由のポジティブな言い換え例は、以下を参考にしてみてください。
- 残業が多すぎる→効率的に仕事をしたい
- 人間関係がストレスだった→コミュニケーションを取りながら働きたい
- やりがいが感じられない→スキルを活かしたい
3.内定後
内定後は、内定を受けるか否かの決定、退職手続きなどを行う必要があります。
内定を受諾するか決める
内定が出たからといって、必ず受ける必要があるわけではありません。入社日や労働条件などが現実的であるか、ベースから外れていないかなど、いま一度確認しましょう。もし自分には合わないと感じるようであれば、辞退するのも一つの手です。社風やブラック企業でないかなど、不安な点は口コミサイトなどをチェックしておくのもおすすめです。
退社手続き
円満に退職するために、引き継ぎ作業などを怠らないようにしましょう。退職日は、入社日の前日に設定するのが最適です。詳細な退職手順については、次の見出しで説明します。

転職先が決まったらやるべきこと

転職先が決まったら、退社、入社に向けて準備が必要です。
退社までにやるべきこと
退社するためには、次のステップを踏む必要があります。
- 退職交渉
- 退職届の提出
- 引き継ぎ
それぞれ説明していきます。
上司に退職の意思を伝える
退職するなら、まずは直属の上司に対し、退職の意思を伝える必要があります。退職の意思を伝えるのは、1〜2ヶ月前が最適ですが、引き継ぎにかかる時間や繁忙期を加味したうえで切り出しましょう。退職を切り出すと、上司から引き止められることもありますので、想定される引き止め理由への反論を考えておきましょう。その際、会社側では対処できない理由を用意できるとスムーズに話が進められます。
退職届の提出
退職のおよそ1か月前には、上司と相談し退職日を決めます。退職日は、引き継ぎにかかる時間を逆算して決定しましょう。退職日が決まったら、退職届を作成します。
引き継ぎ
書類やデータの整理、業務内容をまとめるなど、後任の人がスムーズに仕事できるように引き継ぎ作業を行います。引き継ぎは、必ず退職前に終わらせられるように、計画的に進めましょう。
入社までにやるべきこと
入社準備は、転職先の人事部やエージェントがサポートしてくれることも多いですが、自身でもやるべきことを把握しておきましょう。
入社日の決定
退職日が決定したら、転職先の人事部に連絡をし、入社日の相談を行います。なんども訂正を繰り返すと、信頼を失ってしまい、内定取り消しにもつながってしまうので、入社日の決定は慎重に進めましょう。
提出書類の準備
転職先から提出を求められた書類の準備を行います。具体的には、以下のようなものがあります。
- 内定承諾書
- 源泉徴収票
- 健康診断書
- 住民票
- 雇用保険被保険者証
転職先の仕事内容・就業規則の確認
入社後、すぐに仕事に慣れるために、仕事内容を確認しておきましょう。業種が変わる場合は、専門用語などを頭に入れておくと良いでしょう。また、会社の規則のチェックも必須です。
転職はいつ始める?

転職経験者の大半は、在職中に転職活動を始めたようです。ですが、今の会社を退社してから転職活動を始めたという方も一定数いるようです。では、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
退社前から
まずは退社する前に転職活動を始めるメリット・デメリットを紹介します。
メリット
- 金銭面での心配がない
- 転職がうまくいかなくても働き口がある
- 職歴にブランクができない
デメリット
- 体力的に厳しい
- 就業規則で転職を禁止されている場合がある
- 選考、入社などのスケジュールの融通が利かない
退社後から
次に、退社してから転職活動を始めるメリット・デメリットを紹介します。
メリット
- 転職活動に十分に時間をかけられる
- 心身が休まり、冷静に転職先を考えられる
- 急募の求人で優先される可能性がある
デメリット
- ある程度の貯金が必要
- 内定が取れないと焦りやすい
- 失業期間が長引くとハンデになる
転職するまでにはどれくらいかかる?
転職活動にかける期間は、3〜6ヶ月ほどが目安だといわれています。具体的には、準備に1〜2週間、応募・面接に1〜2ヶ月、退職に1〜2ヶ月かけるのが一般的です。ですが、準備〜退職のトータルで1年以上かかるケースもあるようです。転職活動を長引かせないためには、次のポイントを意識すると良いでしょう。
- 並行して何社も応募する
- 自分の市場価値に合った企業を見極める
- あらかじめ引き継ぎ作業をしておく
転職の手順についてのまとめ
転職は、事前準備、応募・面接、退社の3ステップで進んでいきます。
事前準備では自己分析、計画、情報収集などをする必要があります。
これらの準備は、転職にかかる期間や内定の出やすさにも影響が出るので、入念に行いましょう。
転職先が決まったら、退職届の提出や引き継ぎ作業が必要になります。退職の意思を表明してから退職するまでには1〜2ヶ月かかるので、円満に退職するためにも退職は計画的に進めましょう。