SEとして働き続けるか、思い切って転職するか、仕事について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで、SEから見た「転職におすすめの仕事」「転職を成功させるコツ」などをお伝えしていきます。転職を考えているSEの方は必見です。
SEは本当に転職しやすいのか?
ここではSEが本当に転職しやすいのかについて解説していきます。
IT業界は人手不足なので同じ業界で転職しやすい
IT人材は慢性的に不足しており、今後も不足が続くと考えられています。そのため、IT業界と同じ業種であれば、SEは比較的転職しやすいと言えます。医療、官公庁、金融など様々な分野でITシステムが導入され、エンジニアの需要は増え続けています。
これらの業界の企業では、ITシステムを管理する有能な人材の確保に苦労しており、その不足は多くの企業にとって悩みの種となっています。経済産業省の「2008年度IT人材需給調査」によると、2030年には約79万人の人材が不足するとされており、現在の需要率や業界の成長予測から、この量はさらに多くなるとの予測も多いです。さらに、IT人材には、複雑なシステムを管理する技術力と、そのシステムの利用を指揮する管理能力の両方が求められるというプレッシャーもあります。
数多くの仕事がIT化しているためSEは転職のチャンスが多い
様々な業務でIT化が進む中、実績のある経験豊富なSEは企業から安定した需要があります。転職先でSEのスキルが必要とされる場合、採用のハードルが低くなる可能性があります。ここでは、より効率的に業務を遂行するためのデジタル環境の導入など、ソフトウェアエンジニアリング能力を補助するデジタル製品を利用することができます。SEのプロフェッショナルには、AIなどの最新技術トレンドに精通し、困難な問題に対して創造的なソリューションを生み出せることが期待されています。
企業は常に革新を続け、徐々にテクノロジーへの依存度を高めているため、最新のスキルと高度な専門知識を持つSEは、今後さらに貴重な存在になると考えられます。
SEが転職しやすい仕事にはどのようなものがある?
ここからはSEが転職しやすい仕事にはどのようなものがあるのかについて紹介していきます。
WEBエンジニア
Webエンジニアは、ウェブシステムやアプリケーションの企画、設計、実装、プログラミング、テストなどを担当します。実は、Webエンジニアは、関連技術の発展速度が速いため、継続的に行う必要があります。Webアプリケーションの分野では、新しい技術が求められており、常に最新の技術を勉強することが不可欠です。
これは、専門コースの受講、セミナーへの参加、オンライン学習プラットフォームの利用によって実現できます。複数のプログラミング言語を活用できることは、仕事の質に器用さをもたらし、複数の選択肢やソリューションを開発できるため、Webエンジニアへの転職に有利に働くでしょう。Webエンジニアは、アナリティクスやAI、ビッグデータといったビジネス分野に関連するシステムの開発に応用することができ、さまざまな用途に対応した完全なソリューションを提供することができます。
また、Webエンジニアは、WebのOSやプラットフォームに精通し、さまざまなWeb開発ツールを使いこなし、データベースの知識を持っていることが重要です。
メーカーのソフトエンジニア
メーカーのソフトエンジニアは、家電製品や自社製品のシステム開発を担っています。ソフトウェアの設計やプログラミングのために、ソースコードを正確に入力する能力を身につけることが、この仕事で成功するための重要な要素です。また、新しい技術を学び、探求する姿勢と、幅広いプログラミング言語に対応できる素養を養うことも重要です。
メーカーごとに文化や志向が異なるので、自分に合うかどうかよく調べてから応募しましょう。技術的な要件だけでなく、その会社の歴史や価値観にも目を向け、どのようなチームワークで仕事に臨むかを理解しましょう。問題解決能力、創造性、効率的な実行力など、メーカーがソフトエンジニアに求める基本的な資質のほんの一例です。
企業やニーズをよりよく理解した上で、自分のスキルセットを求人要件に合わせ、転職を成功させるためのアプローチをしてください。
他業種の社内SE
社内SEは、社内で使用するシステムの保守・管理、技術サポート、トラブルシューティングなどを担当します。問題が発生した場合、その原因を究明し、解決に導く能力が必要です。例えば、システムや設計の不具合を発見し、定期的に発生する問題を軽減するための手順書を作成するなどの作業が含まれます。さらに、トラブルシューティングでは、お客様のニーズに応じて、お客様がシステムを正しく使用できるようにサポートしたり、システムの監視やテストを行うこともあります。
社内で完結する仕事も多く、率直なフィードバックが得られるので、やりがいを感じられるでしょう。SEとして、問題解決に情熱を傾け、複雑な問題に対して創造的な解決策を見出すことが必要です。そのためには、細部にまで気を配り、優れた組織力とコミュニケーション能力を持ち、最新の技術に通じている必要があります。あなたの協力があれば、企業は継続的にサービスを強化・改善し、顧客により良いサービスを提供することができます。
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、企業などの組織からヒアリングを行い、課題解決のためのシステム運用を支援する仕事であり、IT技術の提案や最適なシステム構築に関する高いスキルと知識が必要とされます。その専門性を生かし、効果的な方法論で課題を見極め、最も迅速かつ的確に解決策を実行することが期待されています。さらに、社内で議論し、事業目的、顧客満足度、費用対効果を考慮しながら適切なプランを提示する経験も必要です。
営業力やコミュニケーション能力が求められるため、SEからの転職では年収がアップする傾向にあります。コンサルティングファームでは、ITコンサルタントとして成功するためには、組織力、高い責任感、仕事に対する情熱など、自信や実力、コミットメントを示す必要があると認識しています。そのため、信頼関係を築くために、そのような資質が高く評価されます。また、コンサルタントには、市場の要求の変化に対応し、新しい技術やプラットフォームを習得する際に知識を更新する能力も求められますので、潜在的な雇用主にとってより魅力的な人材となります。
SEが転職しやすくなるポイント
ここではSEが転職しやすくなるポイントについて解説していきます。
年齢が若い段階で転職する
若くして転職することは、実は成功への近道なのです。転職を後回しにしていると、年齢を重ねて、企業が求める理想から外れてしまう危険性があります。また、勤続年数が長くなると、より責任のある仕事を任されるようになり、辞められなくなる可能性も考えられます。
また、自分のキャリアが思うように伸びず、組織の中で当たり前になっている方針や手続きに縛られ、いわばマンネリ化してしまうこともあるかもしれません。就職活動は慎重に行うべきですが、あまりに遅れると、好ましくない場所に身を置く可能性があることも覚えておく必要があります。若いうちは、就職してまだ日が浅いので、制限とみなされるような日常生活がまだできていないため、企業にとって魅力的です。
また、新しいことにチャレンジする時間も十分にあり、柔軟に対応できる可能性があります。
目的をもって転職する
SEに限らず、転職の際には目標を持つことが大切です。目標をきちんと設定しないと、転職先を早期に退職してしまう可能性が高くなります。自分が仕事に何を求めているのか、何をしたいのかを考え、安定した環境で長く働ける企業への転職を考えましょう。
あなたのチームへの貢献を過小評価し、見過ごすような会社ではなく、あなたの持つスキルを評価し、仕事に対して公正な報酬を与えてくれる組織を探しましょう。最終的には、長期間仕事を続けるということは、自分を尊重し、大切にしてくれる職場を見つけるということです。さらに、その組織に属するできるだけ多くの人と話すようにすると、その仕事に何を期待すべきかについて、より多くの洞察を得ることができます。
新しい仕事のオファーを受ける前に、自分の要件と会社の方針が、自分の長期的な目標や期待に合致しているかどうか、必ず再確認してください。そうすることで、自分が正しい判断をしていることを確信でき、うまくいけば、ずっと長く仕事を続けることができるのです。
今まで経験したスキルなどを最大限に活用する
これまで培ってきたスキルや実績を活かせる仕事を選ぶことが、転職を成功に導きます。SEは、ITの知識やスキルを活かせる仕事への転職を推奨されており、これまでの成果を活かす絶好の機会となっています。全く異なる業界への転職を選択した場合、必要なスキルや知識を身につけるために、基礎知識の習得に時間やエネルギーを費やす必要があります。
そのため、同じ分野で転職するよりも時間がかかり、スピードアップのために何時間も研究開発をしなければならないかもしれません。しかし、新しい業界への転職は、新鮮な視点、新しいアイデア、ポジティブなインパクトを与えるチャンスとなり、その努力の結果は大きなものになるでしょう。さらに、自分でも知らなかった情熱や才能を発見することになるかもしれません。
まとめ
SEが転職しやすい職種は、これまで培ってきたスキルを活かせる業種であることが多いようです。特に、エンジニア、ソフトウェア開発、ITインフラ、テクニカルサポートといった分野の職種は、元SEがよく行っている職種です。SE業務とは全く関係のない職種に転職する場合、業務内容を一から勉強しなければなりません。
そのため、その職業に関連するプロセスや製品、サービスを理解するために相当な労力が必要です。仕事の役割や組織の文化も学ぶ必要があります。また、業界の動きや競合他社の動きも理解する必要があります。これらのスキルを身につけるには、時間と献身が必要ですので、覚悟したほうがいいでしょう。