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SEから他の業種へ転職することは難しい?年代別ごとに解説していきます

se 転職 異業種

「SEから他の業種へ転職したいけど上手くいくのか不安」「年齢的に未経験の分野に飛び込むことができるのか分からない」このように考えている人も多いのではないでしょうか。確かに別業種へ転職することは未知の世界ですし、そもそも転職活動を上手く成功させることができるのか不安という人もいるでしょう。

そこで本記事では、転職の難易度を年代別に解説していくとともに必要なポイントを解説していきます。

目次

SEにおける異業種への転職は職種選びが大切

まず、企業が中途採用についてどのような理由を挙げているかを考えてみましょう。新卒採用とは異なり、中途採用は欠員補充やプロジェクト拡大による増員であることが多く、採用人数はせいぜい1~数名にとどまることがほとんどです。転職を成功させる秘訣は、そのポジションに「どんな価値を提供できるか」です。

異業種・異職種への転職はどうでしょうか?全くの未経験の場合、企業が求めるスキルや経験を提供することはほとんどできません。前職のキャリアを生かせないため、選考率や年収の面でも不利になります。

もちろん、未経験者歓迎の求人もありますが、そのほとんどは新卒者向けの求人とは異なります。それに比べて、業界未経験者向けの求人は、より有利であり、むしろ望ましいとさえ言えるかもしれません。これらの求人では、異業種であっても同職種での勤務経験があれば応募可能です。

また、ゼロからのトレーニング期間はそれほど必要なく、これまでの経験やスキルを活かして、希望する職務に就くことに主眼が置かれています。そのため、転職を考えているが、ゼロからのスタートに躊躇している方にとっては、この職種が適している可能性があります。

異業種かつ異職種ではなく、異業種で同職種での転職を意識する

異業種への転職を考える場合、同職種を選ぶかどうかが転職成功のポイントになります。異業種や同職種ではなく、現在のSEのスキルや経験を活かせる異業種や同職種への転職を考えましょう。今の仕事では残業も多く大変だと思いますが、業界を変えることで仕事内容が同じでも働き方が変わることがあります。

情報技術があらゆる産業に浸透する中、DX(デジタルトランスフォーメーション)という概念が注目されていますが、DXとは、情報技術を導入して効率を上げ、古いビジネスモデルや組織の変革を促進し、市場における競争優位を確立することだと言われています。しかし、このデジタルトランスフォーメーションには、単にテクノロジーを導入するだけではありません。例えば、最も成功している企業は、テクノロジーの変革力を適切に活用するために、顧客のニーズをより深く理解することを追求しています。

また、顧客中心の組織を構築するために、企業文化の変革やアジャイルワークモデルを導入しています。また、顧客の行動を予測し、顧客データ資産を最大限に活用するために、データへの投資も行ってきました。こうした変化は、COVID-19の大流行で勢いを増し、顧客とのやり取りがデジタルチャネルに移行したことで、企業にとって中核業務、プロセス、顧客体験をデジタル化する前例のない機会が生まれました。そして、このシフトの結果、IT業界以外の業界におけるIT人材の採用の必要性が飛躍的に高まったのです。

この傾向は当分続くと予想され、SEの業務経験やスキルは、IT化を進める多くの企業で評価されるでしょう。今と同じIT業界でなくても、今と同じ系統のエンジニアであれば、成功する確率は高くなるはずです。

年代によっては転職の難しさが大きく変わる

20代の場合

20代はポテンシャルを見込んで採用する企業が多く、特に業界を変えたい場合はその傾向があります。ここで重要なのは、採用担当者が注目するのは業界特有のスキルや知識ではなく、エンジニアとしての汎用的な技術力であることです。つまり、過去の開発経験や、特定のプロセスを使用する能力など、その分野に関する様々な能力が考慮されるのです。

これまでの実績を自信を持ってアピールするためには、自分のスキルや能力を簡潔に、かつ力強く口頭で表現することが不可欠です。一般的な心構えとしては、万が一の事態を想定しておくことです。例えば、複数の職務の面接を受ける場合、自分のアプローチや経験の説明をその職務の要件に合わせ、興味のある職務に合わせた答えを用意することです。

30代の場合

30代前半の業界経験は、30代半ばに比べると重要度が低く、ビジネスに関連した専門的なスキルや経験が重要になってきます。そのため、在庫管理システムなどの専門的なシステム開発の経験者や、物流会社から異業種の小売業への転職は成功しやすいと言えます。知識や経験だけでなく、このような専門的なスキルを継続的に成長させることは、雇用主にとって何年にもわたって貴重な資産であり続けることを保証することにつながります。

さらに、このようなスキルは様々な業界で通用する柔軟性があり、ある業界から次の業界への転職を考えている人にとっても大きな利点となります。このように、同じ専門スキルでスムーズに業界を変えることができれば、30代半ば以降も個人の成功に貢献することができるのです。

40代の場合

40代以上の転職は、チームメンバーではなく、管理職としての転職が多く想定されるため、業界・職種ともに経験者が求められます。そのため、転職先で実現したいことが同業界・同職種では実現できないか、選考や年収で不利になることを覚悟しているか、慎重に検討する必要があるでしょう。給与面で妥協することを恐れて転職を躊躇したり、単に自分の経験と仕事の条件が合わないという理由で転職を躊躇する人は決して少なくありません。

キャリアパスを検討する際には、既存の分野で見過ごされている可能性を探すことが有効です。例えば、プログラマーは、コーディングの経験、アプリケーションの理解、チームワークを活かして、プロジェクトマネージャーになることができるかもしれません。さらに、応用力のあるスキルを身につけるだけでなく、人脈を利用してその分野の指導やアドバイス、仕事の紹介を受けられる可能性もあります。

このような人脈は、外部の人間にはなかなか知り得ない業界標準やスキル、昇進の道筋を知ることができるため、プロフェッショナルとしての成長には欠かせないものです。最終的には、異業種への転職を目指すのであれば、自分の経験や人脈を活かして組織に貢献できる異業種でのポジションを探すのがよいでしょう。例えば、開発よりもマネジメントがメインとなるプロジェクトマネジメントのポジションを希望する場合、開発言語の経験が異なっていてもチャレンジできる可能性が高くなります。

SEから他の業種へ転職するために大切なこと

異業種への転職を考える場合、同業種への転職に比べて経験や知識を活かす機会が少なくなる可能性が高いため、企業のニーズにマッチした自分のスキルが何なのかを把握しておく必要があります。また、新しいことを学びたい、成長中の業界でチャンスをつかみたい、チャレンジしたいなど、異業種への転職を希望する明確な理由も必要でしょう。

採用担当者の立場からすると、なぜ自分の経験を活かせる同業界ではなく、異業界を選ぶのか、その理由を説明するには、転職を成功させるために必要なスキルを自分がどのように持っているか、例を挙げて裏付けを取ることが一番です。さらに、採用する企業やそのミッションに純粋な関心を示すことも必要です。

自分の持っているスキルや経験を整理しておく

転職先で自分がどのように貢献できるかを把握するために、自分の経験やスキルを棚卸しして可視化します。整理すると、他業種・他職種でも活かせる経験やスキルが明確になります。プロジェクトを統括した経験や、チームリーダーとしてメンバー育成やマネジメントをした経験があれば、業種に関係なく活かすことができます。

また、技術系のエンジニアであっても、技術力以外の経験が転職の武器になることもあります。様々な経験を正確に伝えることで、意思決定者に影響を与えることができるツールとなるのです。単に能力を列挙するだけでなく、具体的にどのような役割を担ったのか、どのような経験を積んできたのかをアピールしましょう。自分の経験を棚卸しすることは、どのような転職においても重要なステップとなります。

そうすることで、自分の能力に自信を持ち、新たなチャレンジができるようになります。

将来的にどうなりたいかをはっきりさせておく

自分自身の今後のキャリアプランを明確にすることで、なぜ転職して異業種を目指すのかが明確になります。これまでシステムエンジニアとして基幹システムの開発に携わってきたが、今後は最先端の技術を活用したサービスの開発や、システムエンジニアとしてのスキルを活かして革新的なソリューションの開発に挑戦し、社会課題を解決したいといった理由があれば、採用担当者にアピールしやすくなります。

また、明確で意欲的な将来のビジョンを示すことで、なぜその職務があなたの特定のキャリア上の興味や要件にアピールするのか、具体的な意欲と理解を持っているため、その職務に合格する可能性も高くなります。

SEから別の業種へ転職する際のおすすめの業種

IT技術がさまざまな産業と結びつくようになり、SEの活躍の場はIT業界だけにとどまらなくなっています。例えば、医療業界では、電子カルテや会計システムの導入が進み、臨床現場での治療ロボットの開発や、高度な画像診断による病気の早期発見など、最先端技術を活用した開発が盛んになっています。また、血圧や体重などの健康データを分析するモバイル端末用アプリケーションも数多く開発されています。

一方、健康増進や予防医学のサービスも普及しており、DXの導入経験や最先端技術の知識を持つSEが求められています。 また、金融とITを融合させたフィンテック業界では、多くの事業が立ち上げられています。例えば、銀行サービスや決済は自動化が進んでおり、実務経験のあるITエンジニアのニーズがさらに高まっています。

一方、機械学習やブロックチェーンの導入といった分野はまだ黎明期ですが、その需要は今後ますます高まっていくでしょう。

まとめ

異業種への転職を考えていて、どのような業界が自分に合っているのか、自分のスキルや経験が通用するのか分からないという方は、転職エージェントサービスを利用するのも一つの方法です。転職エージェントを通じて様々な業種や職種を検討することで、業界を変える際に十分な情報を得た上で決断することができ、自分のスキルや資格が効果的に反映されることを確認することができます。人材紹介会社は長年の業界知識と経験を持っているため、あなたに最適な職務をアドバイスし、理想的な転職を実現する可能性を高めてくれます。

また、必要であれば、さらなるトレーニングや資格の取得を支援し、職務をより深く理解し、有利な機会を確保できるようサポートすることもできます。皆さんも転職エージェントなどを活用して納得のいく転職活動を行ってみてくださいね。

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著者

転職エージェント会社の代表。金融機関で約10年勤務(日本、ヨーロッパ、アジア)の後に起業。得意なターゲット層は20代〜40代の証券、銀行、M&A仲介、マーケターが得意分野。日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)。宅建士。

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