SEに転職する上でおすすめの資格とは？メリットについても解説していきます

2023 2/05

2023年2月5日

システムエンジニア（SE）は、システム開発全般を構築する技術者です。システムエンジニアとして働くには資格は必須ではありませんが、スキルアップやキャリア形成に有利に働くこともあります。この記事では、システムエンジニアとして働くために役立つ資格を知りたい方のために、代表的な資格とその詳細についてまとめています。

SEとはどのような仕事？

システムエンジニア（SE）とは、コンピュータ関連のシステムを設計・開発・テストする人のことです。具体的には、システムの全体図を記した仕様書を作成し、どのようなシステムにするのかの基本設計を行います。これは、企業のニーズによって、大規模な導入から、より小さなレベルの部品設計まで、様々なものがあります。

また、システムエンジニアは、充実した機能を持つシステムを作るために、電気、ソフトウェア、機械など、他のエンジニアと協力することも必要な場合があります。また、SEは詳細設計を行い、様々な部品の仕様を確認し、複雑なプログラミングの問題をデバッグし、プロジェクトが円滑かつ効率的に進むように進捗管理を行う必要があります。SEは、常に最新の技術動向を把握し、開発サイクル全体を理解することが重要です。

システムエンジニアは、技術と問題解決に情熱を注ぐ人にとって、非常にやりがいのある仕事といえます。

SEに資格は必要か？

SEになるためには、必ずしも資格を取得する必要はありませんが、情報処理に関する知識や技術を証明する資格を持っていると有利になります。そのため、認定ソフトウェア技術者、認定ソフトウェア品質技術者など、通常の学校教育に先立ち、あるいは加えて取得できる資格も多く提供されています。SEになるには、情報系の専門学校や大学でコンピュータシステムを学び、ソフトウェア関連の会社に就職して経験を積むのが一般的な方法です。

具体的には、ソフトウェアのトラブルシューティング、ソフトウェアの設計・テスト、ソフトウェアに関する問題の調査・解決、新しいソフトウェアの開発への貢献などが挙げられますが、これらに限定されるものではありません。また、JavaやPythonなど、ソフトウェアエンジニアリングでよく使用されるプログラミング言語の知識と経験を身につけることも重要です。ソフトウェア工学の分野は常に新しい技術によって進化しているため、継続的な教育が不可欠であり、怠ることはできません。

SEに転職する場合に役立つ資格を紹介

ここからはSEに転職する場合に役立つ資格を紹介していきます。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、経済産業省が認定する国家試験で、IT関連の仕事を始める方にお勧めの試験で、ITエンジニアの登竜門と呼ばれています。基本情報技術者試験に合格すると、情報処理技術者として必要な知識やスキルが一定水準に達していることを証明することができます。試験科目は、数学、工学、オブジェクト指向の概念、ソフトウェア工学、システム工学、データ管理など、IT工学の基礎がベースになっています。

さらに、回路解析、ネットワーク機器、プログラミングのさまざまな側面、オペレーティングシステム、システムアーキテクチャの理解など、技術に特化したトピックも含まれることがあります。試験は年2回開催され、誰でも受験することができます。択一式の試験は午前と午後にそれぞれ150分ずつ実施されます。

基本情報技術者試験に限らず、どのような試験でもインプットとアウトプットのバランスが大切だと言われています。インプットとは、テキストを読んだり、講義を見たり、セミナーに参加したりして知識や考え方を身につける学習で、アウトプットとは、実際に問題を解いて出題に慣れ、出題パターンを身につける学習です。また、規律正しく整理された学習計画を立て、さらに自分に合った学習ペースを選択することも大切です。

この2つのどちらかが欠けていると、本番の試験で実力を発揮することができません。その結果、進捗状況を把握し、短期的・長期的な目標を設定することで、試験準備の効率レベルを向上させることができるのです。

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験も経済産業省が認定する国家試験で、ITエンジニアのスキルアップを目指す方におすすめです。この試験を通じて、技術から経営、管理まで幅広い応用力を身につけ、ワンランク上のITエンジニアを目指すことができます。試験は年2回実施され、誰でも受験できるため、一般の方でも受験可能です。

試験は、4択の多肢選択式（150分）と記述式（150分）で構成されています。受験者全員に事前に調査する題材が与えられ、全員が同じ時間を使って学習できるよう配慮されています。択一式と記述式の問題は、公平性を担保するため、すべて専門家チームによる審査・承認を受けています。この試験を受験し合格することで、資格の幅が広がり、キャリアの展望が開けるだけでなく、就職市場で他の同様の受験者に比べて明らかに優位に立つことができるようになります。

初学者がつまずきやすいのは、多くの教科書で最初に掲載されている「基礎理論」です。基礎理論は、IT全般の仕組みを理解するための土台であり、試験に合格するためだけでなく、将来プログラマーやエンジニアになるためにも必要不可欠なものです。しかし、基礎理論は数学的な内容や抽象的な概念が多く、初学者や文系出身者には理解するのが難しいといえるでしょう。

本によっては微積分や行列が登場し、混乱の原因になることもあります。学習者によっては、この分野に慣れるための初期段階を突破するために、大きな決意と忍耐を必要とします。基礎理論の段階でつまずき、その後の勉強に進めない人も少なくありません。しかし、基礎理論はあきらめずに根気よく勉強すれば、経験豊富なプログラマーになるために非常に貴重なものになるので、強くお勧めします。

システムアーキテクト試験

経済産業省が認定する国家試験です。上級エンジニアを目指す方に適した試験で、システム開発に必要な知識・スキルのレベルをチェックします。コンピュータ理工学の基礎知識、工学の基礎知識、IT分野に特化したシステムエンジニアに不可欠なスキルなどが問われます。合格すると、システムエンジニアとして十分な能力を身につけたことを証明する試験です。

試験は年1回実施され、誰でも受験することができます。午前中に4択の選択式試験、午後に記述式・論述式の試験が行われます。SE分野への転職を目指す方、特にIT関連の技術者分野を開拓したい方におすすめの試験です。

システムアーキテクト試験は、独学で合格できる試験です。しかし、決して簡単で単純なものではありません。独学で合格するためには、上記で紹介した勉強法を完全に独学で行う必要があります。

また、独学では勉強法だけでなく、スケジュール管理、モチベーション管理も重要です。他の試験と同様に、十分な準備をすることで、勉強の効率を最大化することができます。勉強をシンプルで管理しやすいタスクに分解することで、試験合格に必要なすべての内容をカバーすることができます。

ネットワークスペシャリスト試験

経済産業省が認定する国家試験の一つで、ネットワークシステムの構築・運用ができるエンジニアを目指す人に適しています。この試験は、ネットワークやシステムエンジニアのプロフェッショナルな分野において、非常に重要であり、高い評価を受けています。複雑なネットワークを構築・維持するために必要な知識、努力、献身が評価されます。ネットワークスペシャリスト試験は、年に1回開催され、受験資格に制限はなく、さまざまな経歴の人が参加し、自分の知識を試すことができます。

この試験では、インフラの基本的な理解から、システムを正常に機能させるために不可欠な、より詳細で複雑な構成要素まで、プロジェクトの目的に適したネットワークシステムの構築、運用、保守に必要な知識とスキルが試されます。

ネットワークスペシャリストの試験には、特に過去問演習が効果的です。過去問を解くことで、出題傾向や頻出箇所を把握することができます。間違えた問題や不明な点はテキストで復習し、頻出知識を中心に知識の穴を埋めていきましょう。

根本的な概念を理解し、しっかりとした知識を身につけることで、成績や準備のしやすさに大きな差が生まれます。試験対策としては、過去のすべての試験とその内容を徹底的に調べ、問題の形式や種類、出題されそうな中核概念に慣れることが必要です。このように、的を絞った練習や復習をすることで、自分の能力に自信を持ち、より良い結果を得ることができるのです。

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、経済産業省が認定する国家試験で、年に1回実施されています。誰でも受験できることから、データベース設計に携わるすべてのソフトウェアエンジニア（SE）に適しており、この分野の知識と経験があることを証明することができます。データベース管理者やインフラエンジニアを目指す方はもちろん、将来データベース分野で働く予定のある方、転職を考えている方も視野に入れておきたい資格です。

さらに、既存のデータベース関連資格を更新したい方、データベースのプログラミングや管理・運用のスキルを深めたい方にもおすすめです。データベーススペシャリストの試験には、復習と過去問を解く練習をする勉強がとても効果的です。過去問を解くことは、午前の試験内容を覚えるだけでなく、午後の試験の形式に慣れ、出題傾向を把握することにもつながります。

試験対策本には、今後の試験の練習に使えるサンプル問題が掲載されていることが多く、これらの問題は、実際の試験で出題される問題の近似値であることがほとんどです。また、正規化など、試験でよく出題される重要な概念や公式を理解しておくと、勉強時間を効率的に使うことができます。

オラクルマスター

オラクルマスターは、オラクルデータベースの運用・管理能力を認定する資格です。オラクルデータベースは、米国オラクル社が販売するデータベース管理システムで、世界的に高いシェアを誇っています。オラクルマスターの資格を取得することで、さまざまなキャリアメリットが得られます。

まず、現在の市場におけるオラクル技術の高度な理解を証明することができます。採用担当者は、サポートする必要のある技術について深い理解を示すことができる人材を常に求めているため、このことは志望者をより魅力的に見せることになります。さらに、オラクルマスター認定を取得することで、認定を取得していない人と比較して、より高い賃金でより多くのキャリア機会を得ることができる可能性もあります。

オラクルマスター認定を取得すると、オラクルデータベースの専門家として認定されるだけでなく、オラクルデータベースに関する専門知識があることが証明されます。オラクルマスターの勉強法としては、参考書に目を通して、オラクルマスターにどんな問題が出ているのかを確認することです。目を通した後は、参考書に載っている問題を繰り返し解きましょう。

参考書の問題を解いているうちに、理解できない問題や操作のイメージがわかない問題にぶつかることがあります。そんなときは、実際にオラクルの実機で試してみてください。そうすることで、マシンがどのように動作するのか、段階的なプロセスを肌で感じることができ、より深く理解することができます。また、問題の答えを実機で調べる習慣を身につけましょう。慣れないうちは時間がかかるかもしれませんが、実際に実機を使うことで、やりがいを感じることができます。

SEが資格を取得するメリット

ここではSEが資格を取得するメリットについて解説していきます。

転職する際に有利に働く

求人募集をする企業は、SEの知識やスキルのレベルを把握したいと考えています。転職の際、コンピュータ関連の資格を持っていると、自分の能力を積極的にアピールすることができます。資格を取得すれば、特定の技術を理解していることをアピールできるだけでなく、採用担当者に対しても即座に信頼感を与えることができます。

例えば、あるIT資格を取得すれば、採用担当者はそのテーマに関するあなたの経験や専門知識を即座に評価することができるようになります。これらの分野の資格を取得することは、あなたが技術に詳しく、熟練していることを証明するだけでなく、就職の面接で競争相手に差をつけることにもつながるのです。

スキルの証明になる

資格を持っていれば、SEとしての知識やスキルの高さを客観的に証明することができます。資格を手にすることで、さらにキャリアアップを図り、その分野での優位性を磨くことができます。資格を持っていれば、新しいプロジェクトや昇進のチャンスをつかむことができ、給与や転職の交渉の際にも有利になります。

また、証明書や卒業証書など、より高度な資格を取得することで、より多くのドアが開かれ、潜在的な雇用主の目にはあなたの価値が飛躍的に高まります。転職だけでなく、新しいプロジェクトに参加する際にも、豊富な経験とそれに裏打ちされた資格があれば、より積極的にアピールすることができます。そうすれば、重要なポジションを任されるチャンスも増えるかもしれません。

キャリアアップに一役買ってくれる

資格はキャリアアップに役立つもので、SEのスキルレベルを対外的に証明できるだけでなく、仕事に対する真摯な姿勢を示すことができるでしょう。資格を取得するためには、基本的な知識やスキルを勉強する必要があります。勉強することで、正しいスキルと応用力を身につけ、その上で試験を受けて認定を受けることができるようになります。

試験自体はいくつかの要素があり、知識の実践的な活用を問う問題や、理論面での適性を測る問題が出題されることがあります。また、実際の環境でその概念を使いこなせるかどうかを確認するためのパフォーマンス評価がある場合もあります。資格を取得することで、社内でのキャリアアップや転職の際にも有利になります。

より高い報酬やより専門的なポジション、あるいは管理職や職務に特化した役割に応募することができるかもしれません。