あなたは、未経験でエンジニアとして転職することを目指していると思います。
そんななか、不安要素もあるでしょう。
それは、「未経験で技術者として働いていて、辞めたいと思っている人はいるのか」ということです。
実際に、未経験で転職することをおすすめしている記事は、多数見かけるのですが、実際に初心者として入社したあとの彼ら彼女らの心情をレポートした記事というのは、なかなか見つけられません。
だから、本当にジョブチェンジをしていいものかどうか、非常に迷うのも無理はありません。
今回は、そんな迷えるあなたのために、実際にエンジニアとして入社した先輩たちは、実際どう働いているのでしょうか、ということに迫っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
未経験でエンジニアになって、辞めたいと思っている人はいるのか
エンジニアとして働くのはきついのか
まず、疑問に思うこととして、「エンジニアとして働くのはきついのか」というポイントがあると思います。
昨今、IT業界の盛り上がりで、必然的に高い需要となっているエンジニアですが、その働き方については、あまり触れられることは少ないのが現実です。
入社するまでの記事が多く存在するのにも関わらず、入社したあとの先輩たちがどうがんばっているのかという記事はあまり見受けられません。
そこで、「やっぱり技術者として働いていくのはきついから、みんなすぐに辞めてしまうのだろう」と考えるのは、早計だと思うのです。
たしかに、中途採用でも大量にエンジニアに転職していく仲間がいるのですから、人数としては早期離職の方も多いのかもしれません。
しかし、割合でみると、そこまで大量に早期離職しているわけではなく、必死にもがいてしがみついている先輩たちも多いことがわかると思います。
実際に、入社した人が仕事を「きつい」と感じるかどうかは、その人次第にはなってしまうのですが、やはり簡単ではないということはわかるでしょう。
なぜなら、未経験で転職した人たちは、研修やら自己学習やらで、技術者として働いていくためのスキルを徹底的に身に付けることを求められるからです。
エンジニアへの転職の記事でも、散々「自己学習」「自己学習」と叫ばれていますが、やはり、休日や自分の時間に仕事の勉強をすることが必須の業界です。
これを「きつい」と捉えるのか、「未経験で転職したのだから当然」と捉えるかで、180度回答は変わってくるでしょう。
正直、将来的なキャリアプランもなく、ただ時代に流されるがままに、IT系の企業に入りたいからエンジニアへの転職をしたという人からすると、「きつい」と感じると思います。
なぜなら、そこまでの努力が必要だと想定しないで入社しているからです。
しかし、反対に、「将来的に自分はこんなキャリアプランを持っていて、そのために今エンジニアへの転職をして、スキルと経験を身に付ける必要がある」と考えている人にとっては、別にきつくはなく、むしろ「楽しい」ことのほうが多いと思います。
自分の知らない世界を学んで、その知識や経験が将来の自分にリターンとして返ってくるのですから、そこに投資しない手はないでしょう。
ぜひ、あなたには後者のように、自分の目標をもって、将来に投資する気持ちでエンジニアの勉強をがんばっていただきたいです。
そうすれば、「きつい」などと思っているひまはないはずです。
エンジニアとして働くデメリットとは
圧倒的にコミュニケーションが少ない
まずは、職場でのメンバーとのやりとりについてのデメリットです。
あなたが、今までの会社でよくメンバーとコミュニケーションをとっていたのであれば、エンジニアの職場では多少違った雰囲気になるでしょう。
基本的に、技術者の仕事はコンピューターと対峙して、ソースコードを書いたり、修正したりしてシステム開発をしていくことです。
その過程で、雑談することも大事なのですが、だれかと会話をすることで時間(工数)がとられてしまいます。
よって、忙しいプログラマーほど、どんどんコミュニケーション機会が減っていくという仕組みになってしまうのです。
そして、新人として入ったあなたも、前の職場でのコミュニケーション(雑談的なやりとり)を想像していると、まったく会話がないということに驚くかもしれません。
しかし、会話が少ないのが当然の仕事なので、気にする必要はありません。
あなたが無視されているわけでもないし、嫌われているわけでもないのです。
ただ、彼ら彼女らは取引先の納期通りに制作物を納品するために、必死でコンピューターと向き合って作業をしているだけなのです。
そのことを理解して、悲観的に考えすぎないように、注意して仕事に取り組みましょう。
また、もしあなたが「やっぱり多少会話がしたい」「雑談して仲良くなりたい」と思うのであれば、自分から話しかけるという行動をすることも大事になってくるでしょう。
エンジニアの方たちは、仕事で忙しいので、その合間を縫って話しかけるという作業は大変かもしれませんが、逆にあなたに対して好感を持ってくれる人もいるはずです。
なぜなら、エンジニアという職業柄自分たちから積極的に声をかけるということが、好きではない人のほうが多いからです。一人が好きで、人間よりもコンピューターと会話するほうが得意だという方も多いでしょう。
その環境を逆手にとって、あなたが今までで蓄えた能力を活かして前向きに声かけをしていけば、きっと仲良くなって、新しい発見があるはずです。
ぜひ、自分が今の会話が少ないという状況を変えるという気持ちで、自分から話しかけるという行動をとっていきましょう。
仕事量が多すぎて終わらない、残業が多い
続いては、仕事量が多すぎて終わらない、残業時間が多いという問題についてです。
昨今は、働き方改革で改善されつつありますが、まだまだ残業時間が多いというエンジニアの方はたくさんいます。
まして、未経験の初心者として技術者の勉強をしていくのですから、当然業務が終わったあとに自分の時間で勉強をしていくことが求められます。
そうなると、「残業が多い」+「自主学習」=「睡眠時間の確保ができない」という問題が生まれてしまいます。
よって、残業をせずに定時で帰ってからYoutubeや書籍などで自己学習をするのがベストです。
ここは本当に入社した会社、もっと言えば配属された職場、その上司次第なので運要素に左右されざるを得ないというものになってしまいます。
自分から勉強をするのは、とても良いことですし、スキルアップには欠かせない要素です。
しかし、それが原因で睡眠不足になり、免疫力が落ちて、風邪をひいてしまったり、また単純に頭が回らなくなって、業務や勉強が脳みそに入ってこなくなったりしたら、本末転倒です。
だからこそ、残業や自主学習の時間を調整するという非常に高度なテクニックが求められるのです。
はじめのうちは、がむしゃらにがんばって倒れてしまう方も多いですが、あなたにはそのように犠牲になってほしくないので、改めて健康第一ということを覚えておいてください。
やっぱりエンジニアの勉強が大変
続いては、勉強が大変という意見です。
前の章でも、説明しましたが、やはり自主学習をしていくのはストレスという人も存在します。
こちらに関しては、まったく業務を知らない状態で仕事を覚えるのですから、大変なのは当然といえば当然です。
しかし、研修で業務を吸収したあとに、自主学習でさらに別の分野の勉強をするとなると、睡眠時間が短くなり、健康を害するということもなくはないので、難しいです。
自分のキャリアを伸ばしていくことを優先して、業務を早めに必死にマスターするか、
自分の健康を優先して、キャリアを伸ばすのが遅くなったとしても、睡眠時間を多くするか。
これに関しては、人それぞれの将来のライフプランに合わせて、対応することが必要になってきます。
せっかくエンジニアとして働いているのに、辞めたいと思うのはもったいない
最後に、やはりせっかく経験がなくてもエンジニアへの転職が成功したのですから、辞めたいと思うのはもったいないです。
中には何度も面接を受験しても、採用されないという人もたくさんいるのです。
あなたは、企業側からほしい人材だと思われて採用されたのですから、入って後悔していないのであれば、辞めたいと思うのは機会損失かもしれません。
自分なら、未経験で転職しても技術者として働いていけるという覚悟があったと思います。
でも、実際は思うようにいかずに、苦しんでいるということでしょう。
人生は、そういった壁にぶち当たることの連続です。
ぜひこの壁をありがたいと思って、乗り越えるもよし、逃げるもよし、器用に交わしながら付き合っていくもよし、自分の求める未来に向けて、動き出していきましょう。